疲れた。元気がでない。と思ったら読む本「ひかりの魔女」がスーパーばあちゃんの話でめちゃくちゃ癒されるのでおすすめ。

本・漫画

1年くらい前に「こう見えてこのおばあちゃん。すごいんです。」という内容のポップと優しい表紙の絵を見て衝動的に購入した本。

なんだか元気がないな。という人にめちゃくちゃ読んでほしいスーパーおばあちゃんのお話が描かれた本を今日は紹介したいと思います

ひかりの魔女

ひかりの魔女のあらすじ

うちのばあちゃんって一体何者!?

浪人生の真崎光一は、一緒に住み始めた祖母が、方々で先生と慕われることに驚く。どうやら昔から色々な人を幸せにしてきたらしいのだ。

実際、家族の抱える諸問題もいつの間にか解決してしまった。光一は目撃する。

ばあちゃんの作るびっくりするほど美味しい料理や「優しいうそ」の力がもたらした信じがたい奇跡を―。

「こんな人がいてくれたら」ワンダフルでスペシャルなおばあちゃんが惹き起こす幸せの物語。

ひかりの魔女のもうちょっと詳しいあらすじ

大学浪人生の真崎光一をはじめ、中学生の妹は夜に出歩いたり荒れた生活を送り、父親は会社の業績が悪くリストラされるかもしれない状態。母親はパートや家事に追われいつもイライラしていました。
そんな笑顔が消えた家庭に舞い込むおばあちゃんとの同居の話。
おばあちゃんと一緒に住んでいた伯父が亡くなり、この最悪な雰囲気の家庭が、おばあちゃんを引き取ることになるのです。

85歳のおばあちゃんとの暮らしが始まり、ボケるんじゃないか?と心配していた家族でしたが、足腰も丈夫で自分のことは自分でするなど元気いっぱいのおばあちゃん。
時々変なポーズをしていたり、炭火でごはんを炊いたりと、我が道を行くおばあちゃん。

そんな中、宅浪中の光一が始終家に居る為、おばあちゃんの外出にお供することになります。何年も前におばあちゃんが書道教室をしていた時の生徒に会うためでした。

そこで出会う元教え子たちのすさまじい慕いっぷりに光一は戸惑います。
おばあちゃんは一体何者?
もしかして宗教の教祖様とか?

ただの書道教室の先生をここまで慕い、年賀状を何十年も欠かさない関係とは一体なんなのでしょうか?
誰もが「おばあちゃんが一番気にかけているのは自分」と思ってしまう秘密は一体何なのでしょうか?

引用元: aiオススメ秋の読書『ひかりの魔女』

 

ひかりの魔女を読んだ感想

読んでいくうちにもうすぐで、読み終わってしまうな。と思くらいばあちゃんのことが大好きになる話。

すごい好きな小説です。おすすめ。

読書感想文のようなブログって難しいね。と書きながら思えてきました。笑

お話は、ばあちゃんの孫である主人公の光一の目線で語られていくんだけど、光一とその家族や回りの人の心配事や悩み事を、ばあちゃんが解決、というか影響を与えていってくれて、ばあちゃんと触れ合うごとに光一の考えかたも変わっていく。というストーリー。

ほんとちょっとした日々のちぐはぐの積み重ねで人と人の関係って上手くいかなくなってしまうものだよなぁと思いながら読んでました。

誰にでも起こりえることで、「うん。そーゆー時あるある。」って共感できるんじゃないかな。

 

ひかりの魔女は癒されるあたたかいお話。だけではなく、小説を通して、とってもおいしそ~!な、ばあちゃんが作るごはんの描写がとっても素敵なのです。

炭火と土なべでていねいに炊いたご飯。つくだに。漬物。イワシのぬかみそ炊き。などなどばあちゃん手作りのごはん、手が込んでいて愛情たっぷりで食べてみたい!!!となります。

この描写がずっと頭に残っていて、これを読んでからお米を研ぐときはこねるように研いでみてます。笑

続いてばあちゃんは、水を切った米を、こねるようにして研いだ。水をいれないで、米と米をこすり合わせるようにして揉み、手が動くたびに、ぎゅっ、ぎゅっと心地いい音がする。こうやって表面のぬかをさらに落とす。

 

ひかりの魔女というタイトルどおり、読み始めたくらいまで、本当に魔女の話だと私は思っていたんだけれど、杖を使って魔法を使うような魔女とは違って、ばあちゃんはやさしい言葉の魔法使いでした。

ばあちゃんは光一たち家族の問題も書道教室の先生時代に教え子達の問題も、道端で会う人にも「優しいうそ」をプレゼントしてあげるんです。

 

優しいうそをプレゼントする描写があるのですが、ばあちゃんはバスでよぼっよぼっのおばあちゃんのフリをして、席を譲ってもらうんですけど、それもとってもおばぁちゃん!くらいのほうが席を譲るほうも気を遣わず、譲ることができるっていうばあちゃんの気持ちなんですね。

そしてその席を譲ってもらった後に、丁寧ーーにお礼を言って。ばあちゃんは、ばあちゃん自身のことを話すんです。そうすると席を譲った人も、ばあちゃんの話に反応して、その人の思うこと、傷ついたことや、やさしいことを話すことができて、いい出会いだったな。と席を譲ってくれた人の気持ちを癒すことができるのです。

困っている人や、好きな人の役に立ちたいと思うのが人間の本能にはあるじゃないかな。とわたしは思うのですが、優しくしてもらった人も、優しくすることができた人も、どちらも癒されるんだ。ということをこのお話を読んで改めて考えたよ。

 

ばあちゃんは会う人会う人に、その人のためのできることをしてあげていて、こんな風に生きていきたいよな。と思って涙が出たお話でした。

 

私の母方のばあちゃんは6年前に死んでしまって、父方のばあちゃんは早くに痴呆症になってしまってるので、ばあちゃんと話したくて仕方なくなりました。

前に人生の目標リストみたいなやつに「愉快なばあちゃんになる」って書いたことがあるのだけれど、ずっとそのことを忘れてしまっていて。

読み終わって思い出すことができたので、「愉快で魔法を使えるばあちゃんになる」をモットーにひかりの魔女のばあちゃんを思い描きながら歳を取っていこうと思ったのでありました。

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