車をきれいにすると前の彼氏を思い出してしまう。

昨日とてもびっくりすることがあった。

お昼に車へ、物を取りに行くと、後部座席の床が水びたしになっていたのだ。

その衝撃たるや。。。

 

おとといくらいに雨がたくさん降っていたけど、窓を閉め忘れていたのだろうか。。

それにしても床が濡れてしまっているというレベルではない。

車に、水たまりが出現しているのだ。

 

それはそれは奇妙な光景だ。

 

わたしは本当に驚いて、その水たまりについて色々推理した。

 

雨が降っていた時に、後部座席の窓を開けっ放しにしていたのかな。

いや。違う。なぜならば、椅子は濡れていないからだ。

 

じゃあ、ペットボトルを置き去りにしていて、それが破裂した?

けれど、周辺になにか水が入っていたような容器の残骸はなかったので、違う。

 

もしかして、鍵を閉め忘れていて、誰かがいたずらに水をかけた?もしかしてもしかすると猫が入ってしまって、おしっこしたとか?

と色々考えていて、インターネットで検索すると、

ホンダの古くなった車にたまに見られる症状で、スペアタイヤがしまってある部分に雨漏り?で水が溜まってしまっている状態とのこと。

 

そういうことだったのか!!!

ってまさかの車の故障!!!!???

 

もしインターネットがなかったら、ねこのおしっこか、誰かのいたずらかと、おびえるところだった。くわばらくわばら。

 

どうにも放っておいて乾く水の量ではないと思ったので、とにかく水を拭くことにして

ぞうきんで水を吸収させて、それを外へしぼる。という作業を50回以上して床はまだ湿っているけれど、やっと水たまりは車からなくなった。

外は夕方になっていて、風が強く、びっくりするほど手がかじかんだ。

 

普段は床掃除なども、ウェットシートのようなもので拭くぐらいのものなので、久しぶりにぞうきんを使い、なんだか少し清々しい気持ちになったので、車のガラスや、ライトも自分で拭いてみた。

わたしの愛車フィットは親父が乗らなくなったものを、もらったもので、今17万キロくらい走っている。かなりおじいちゃんだと思う。

 

免許を取って、最初に乗るようになった車も、親の知人からもらったもので、紺色のスターレットだった。

その車も、たしか13万キロくらい走っていたと思う。わたしは車にこだわりがない方なのだと思う。

 

きつく絞ったぞうきんで、車のライトやガラスを拭いていると、気づかなかったところに傷がついていたり、ちょっと塗装がはげてしまっていたり、知らない愛車の一面が見えた。

 

車をきれいにする時にわたしはいつも、前に付き合っていた彼の事を思い出す。

わたしは高校3年生から、たかちゃと付き合うまでの約6年間、その彼と付き合っていた。彼は車関係の工場で働いていて、車が好きだったと思う。

 

付き合って3年くらいした時に、彼はかっこいいピカピカの新車を買っていた。その車のシートはボタン1つで暖かくなって快適で、どこかへ2人で出かける時は、運転をするのが好きな彼の横で、暖かくなった座席でわたしは、だいたい寝ていた。

 

彼は、車の中で食べ物を食べるとき、バラバラこぼす私を心配していたし、

エンジンをかけてからすぐに走ると車に良くないってことで、乗ってから少し待ったりしていたし、

駐車場も入り口近くの込み合った場所に止めるのではなく、空いている少し遠くに止めたがったし、

たまに車の洗車に付き合わされたりしていた。

 

彼の家はまあまあ田舎の方にあって、敷地が広く自分の家の真横で車をきれいに洗える環境にあった。

わたしの家には庭がなかったので、自分で洗車をするという概念がまるでなく、目からうろこだった。

 

彼は本当に車を大切にしていた。よく車と女は同じ扱いだと言うけれど、本当にその通りだと思う。彼はわたしのことも大切にしてくれていた。

彼とは別れてしまったけど、車を拭きながら、

大切にされていたことを思い出して、幸せな気持ちになって、不意にRASWIMPSの歌詞が浮かんだ。

 

“例えば他の人と結ばれたとして 二人の間に命が宿ったとして その中にもきっと君の遺伝子もそっとまぎれこんでいるでしょう。”

 

遺伝子とまではいかないけどね!!

 

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